中国会社設立徹底解説!「中国の介護ビジネス」

 

 中国は高齢化社会へ突入していますので、日系の会社にとっては各業界のビジネスのチャンスがあります。

 2004 年 に改訂された「外資ガイドライン」において、初めて、「家庭服務業」(老人ケアサービスなどを含む)が、外資 の進出を「奨励」する分野の一つとして、登場し、その後、2011 年の改訂版においては、「老人服務機構」(シルバーサービス業界)の建設・運営が「奨励」されるに至っており、日本の介護有力企業による高級有料老人ホー ムの運営が始まっています。しかし、高級とはいえ、入居料は莫大な金額であり、これに入居できるのは、ごく限 られた経済的富裕層です。また、老人ホームというハード施設の有望性と同時に、ベッド、紙おむつなど老人介護用品業界市場も急成長を遂げており、とくに、紙おむつ分野では、その決め手となる薄膜吸収体に優れた技術をもつ日系メーカーの競争力が目立っています。

 介護ビジネス(市場)は、介護関連用品の製造販売という業界としての市場、在宅介護のためのベッドレン タル提供やデイサービスの運営、そして介護施設の建設・運営など幅広い市場の可能性がありますが、そのいずれの業界にもすでに外資日系企業が参入しつつあります。

 そして、日系企業はすでに日本での多くの経験とノ ウハウ、さらには日本人固有のきめ細かい、介護サービスを生かして、他社との差異化を行っています。日系介護業界の企業の対中進出のキーワードは、「沿海」、「富裕層」、「高付加価値」です。

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出典:(BTMU(China)経済週報 2014年1月15日 第188期